BUMP OF CHICKENとめうめう

BUMP OF CHICKEN 歌詞解釈とか創作、趣味についてのブログです。

BUMP OF CHICKEN voyager flyby 歌詞解釈

今回は私が一番好きなアルバムであるOrbital periodから「voyager」「flyby」を見ていきたいなと思います。


はい、正直に言うと分からない所だらけですね。
どんなに離れても周回軌道上ってなんだよとかワタシとアナタって誰だよとかそもそも情景が思い浮かばないよとかetc.

まずvoyagerとflybyについて触れておくと、voyagerって言うのはアメリカから打ち上げられた無人惑星探査機のことらしいですね。太陽系を出たりしているらしいからそれはそれは長い旅なのだろうなと思ったり。

次にflybyの意味について辞書を引くと、何かの近くを飛ぶ、さっと通り過ぎる、(時間が)飛ぶように過ぎるなどが出てきました。

なるほど、タイトルについてはとりあえずこの辺にしておいて次は歌詞を見ていきます。

voyager

「〇月✕日
本日モ通信試ミルガ 応答ハ無シ
ワタシハ ドンナニ離レテモ イツモアナタノ 周回軌道上」

まず○月×日になぜ具体的な数字を入れなかったのかなと考えました。恐らく今まで何度も何度も通信を行ってきたが応答は一度もなかったという事を表したかったがために、任意の数を当てはめられる○月×日と表記したのかなと。具体的にしないことで神秘性が得られるからという線もあるかも。

その後にワタシとアナタが出てきますが今回はワタシ=アナタで考えました。
バンプの歌詞によく出てくる「弱い自分」と「それを認められない自分」が登場人物でしょう。
ワタシ=弱い自分
アナタ=それを認められない自分かな。

周回軌道っていうのは月が地球の周りを回るみたいに外から力を与えられなくても星と星が付かず離れずを保てる軌道のことなんですが、それを踏まえてワタシは
「どれだけアナタが離れようとしてもアナタから付かず離れず確かにここにいるよ」
と言っているんだと思います。

ワタシはアナタに近づきたい、アナタはワタシから離れたい。両者の願いが合わさった結果の付かず離れずなのかな。


「夜空に光を放り投げた あの泣き声は いつかの自分のもの
記憶に置いていかれても 活動は続く 遠く」

今までカタカナ混じりだったのにいきなり普通の文になっている!
これはアナタ目線からの台詞と考えるのがいいかもしれないですね。

バンプの曲って一旦弱い自分から目をそらそうとする歌詞が多いですよね。
メーデー」は心の底に沈めるし「ダイアモンド」は置きざりにするし。
今回も例に漏れず宇宙に飛ばしてますね。(心の外に追い出した気になって見ないようにしてる感じですかね。)

いつかの自分の泣き声が聞こえたけれど、そんな弱い自分とはさよならだ。打ち上げてしまえ!
と言った感じで打ち上げられ心から追い出されるけれど心の外側でアナタからの応答をずっと待ってるんですね、少し悲しい。
(心から離される?ことを分かりやすくするために記憶に置いていかれると表現しているのかなと。)


「応答願ウ
命ノ地表カラ 打チ上ゲラレテ 随分経ツ
ズット 通リ過ギル星ノ 数ヲ数エテ 飛ンデキタ
ソノ度覚エタ 音ヲ繋ギ メロディーヲ送ル」

アナタに気づいて欲しくて頑張るワタシ。
命の地表=アナタのいる所でしょうか。
宇宙をアナタの心の外側として考えると、星とは今まで関わった他人の事だろうと。

ずっとアナタの周りを回りながら色んな人との出会いや別れを見てきたワタシ。
そしてその人達に出会う度に手に入れてきた素敵な思い出を集めてアナタに語りかけ続けるワタシ。

完全に私の考えでしかないけれど
「色んな人に出会えて素敵な思い出が出来たね。
いつかワタシともまた出会って欲しいな。」
みたいな事を語りかけてるのかなぁ。

ここからflybyに曲が変わります。


flyby

「ワタシハ ドンナニ離レテモ イツダッテ僕ノ 周回軌道上
アナタハ ドンナニ離レテモ イツダッテ君ノ 周回軌道上」

ここではワタシ=僕、アナタ=君で別人かな。
ここはvoyagerの最初と同じ感じですかね。
メーデー」にある僕、僕に嫌われた僕、君、君に嫌われた君の関係に似てるなと思いました。


「応答願ウ
心ノ裏側ヲ グルリト回リ戻ッテキタ
flyby 距離ハソノママデモ 確カニスグ側ニ居タ
バイバイ 忘レテモ構ワナイ 忘レナイカラ
応答願ウ ズット 応答願ウ
教エテモラエタ 声ヲ乗セテ メロディーヲ送ル」

僕、君からの応答を待っているワタシとアナタ。
そしてここから先正直どういう事を言っているのか分からない(涙)
心の表側=僕の知っている僕、心の裏側=僕の知らない僕、もしくは僕が隠している僕という事でしょうか。

なんだかジョハリの窓みたいな話になってきましたね。
僕が知らなかった僕を見つけるため弱い僕(ワタシ)は心の裏側までぐるりと回りそして戻ってきます。

ただこれ、弱くて臆病な自分がやった事なんですよね。
一人だったら心の裏側なんて怖くて見に行けなかったかもしれません。それが出来たのはアナタがいてくれたからなんだろうなと。
そして心の裏側を見る事によって、今まで周回軌道上から付かず離れずだと思っていた僕が実はすぐ傍にいた事に気付きます。

バイバイ忘れても構わない、忘れないから。はアナタに対しての言葉でしょう。
応答願ウって言ってるのに、僕に対して
バイバイ、忘れてもいいよー」
と言ってるのは流石に不自然すぎるので。

そして僕が近くにいる事に気付けたワタシは、アナタ(君)との出会いから生まれた思い出を乗せて僕に語りかけます。

応答願ウを二回繰り返す事で期待とか切実な思いとかがより感じられる気がしますね。


「○月×日
本日モ通信試ミルガ 応答ハ無シ
アナタハ ドンナニ離レテモ 君ノ心ノ 周回軌道上」

いつか僕が、そして君が弱い自分を受け入れられる人になり、呼びかけに応えてくれる事を信じてワタシ、アナタは今日も通信を試みます。


初めて聴いた時、本当に何について歌っているのか全然分かりませんでした(笑)
つまりどういうことだってばよ!ってなってましたね。
ただメロディーも切ない感じの歌詞も大好きだったので聴きまくってましたが。

そういえばvoyagerを出産?だと捉えて解釈されてる方やラブソングと捉えている方もいてなるほど、そういう考え方もあるのかと思いました。

この曲は本当に謎でしかなかったので自分の中で自分なりの解釈が出来て良かったです!
では今回はここまでにしたいと思います、ありがとうございました。

voyager

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