BUMP OF CHICKENとめうめう

BUMP OF CHICKEN 歌詞解釈とか創作、趣味についてのブログです。

BUMP OF CHICKEN トーチ 歌詞解釈

BUMP OF CHICKENが大好きなバンプファンです。
とは言っても最近まで歌詞解釈をしながら曲を聴いたことがなかったのですが(笑)
今回はアルバム「RAY」から「トーチ」という曲を選ばせて頂きました。

トーチには松明、灯り、目印になるもの、光の中心と言ったイメージが個人的にあるのですがこのタイトルがどういう意味を持つのか曲から読み解いていければと思います。


「出せない悲鳴が真夜中騒いで 四角い部屋で迷子になったら
呼びかけて欲しい 僕の中 君のいた場所から」


まずここで君と僕という登場人物が出てきます。
この君と僕を同一人物と見るか別人と見るかでもだいぶ解釈は変わってきそうですが、今回は別人として考えました。

出せない悲鳴が真夜中騒いで 四角い部屋で迷子になったら、は主人公が「何か」辛い出来事に遭遇し、気丈に振舞ってはいるものの心の中では辛くてしかたなく、自分の部屋の中で後悔や悲しみの念に飲まれている状態だと思いました。

その後の、呼びかけて欲しい 僕の中 君のいた場所から、は僕の中(心の内側)の君のいた場所から僕を正気に戻してほしいといったような感じかなと。


「醜い思いが身体中暴れて 昨日と明日に爪を立てたら
笑いかけて欲しい 僕の中 いなくなった場所から」

先述した主人公に起こった辛い出来事とは「君との死別」なのではないかと私は考えました。
死別はあまりに安易な考えに思えて好きではないのですが、そう考えると腑に落ちたので。

君がいない世界ならもうどうなったっていいよ!昨日も明日も要らないんだ!と僕が悲嘆に暮れている時は、そんな事ないよと言いながら君がいなくなった場所から僕に笑いかけて欲しい。みたいな感じでしょうか。


「そこから今でもここに届く すぐにでも心を取り戻せる」

「そこ」を最初は君のいた場所と捉えていましたがそうすると後々矛盾が生じるので、「そこ」=今君がいる場所(天国?)から「ここ」=君のいた場所と考えるようにしました。

君のいる場所は変わってしまったけれど今でもここから君の声が僕には聞こえるはずだ!君の声を聞くことが出来ればそれだけで心が癒えていくはずなんだ!といった具合かと。


「震える足でも進めるように 自動的に空が転がるように
次々襲いくる普通の日々 飲み込まれないでどうにか繋いでいけるように」

君を失ってしまったのが辛くてまだ前を向いて歩いていくのは怖い。
その間にも何度も何度も太陽と月は入れ替わり、僕の心境に関係なく何事もない普通の日々はやって来る。

この後の「飲み込まれないでどうにか繋いでいけるように」はかなり解釈の幅が広がりそうですが、私は「絶望や悲しみに飲み込まれないで生活を繋いでいけるように」と言う風に捉えました。


「とげとげした音が耳に飛び込んで それでも君のようにいたいから
見ていて欲しい 僕の中 さよならの場所から」

ここではトゲトゲした音、君のようにいたい、の2つについて考えたいと思います。

トゲトゲした音、は確実に主人公にとって耳触りの良くない音ですね。主人公への悪口、もしくは君がいなくなった事についての話かも知れません。
とにかくマイナスイメージなものでしょう。

次に君のようにいたいとありますが、主人公は君をどの様に感じていたのでしょうか。
多分Aメロを見る限り、僕を助け、導いてくれる優しく強い存在だったのだと思います。

つまり解釈としては、色々と嫌な事を耳にするけど君のように優しく強くありたいから嫌な事も乗り越えていくよ!見ててね!と言った感じかと。


「少しずつだけど足跡増えたよ 少しでも君のようにいたいから
ここまで続いた 僕の中 君のいた場所から」

少しずつだけど前に進んでるよ。君のように強く生きていきたいから。
君のいた場所からここまで足跡が続いているよ。


「そこから離れていけるように 1ミリも心は離れない」

ここで言う「そこ」はきっと君のいた場所でしょう。

ここで言いたいのが、最初の方の主人公って君がもういないのに、君のいた場所にずっと縋ってそこから動けてないんですよね。

けれど少しずつだけど足跡増えたよの辺りから段々と前に進み始めている。
見ていてほしい~から足跡増えたよまでの間にある間奏は時間経過を表してそうですね。

ただこの一文は正直全然分からねぇ(笑)って感じでした。一応解釈としては、前を向いて歩いていくために君のいた場所から離れていくけれど君の事を忘れるわけじゃないよ、君との記憶は一緒に持っていくよ!って感じかなぁと。


「伝えたかった思いは時間をかけて 言葉になったけど もう言えないから」

バンプで恋愛とかねーよwって人がいるのを承知で書くと、伝えたかった思いって言うのは好きって気持ちだったのかなと。

正直自分の状況を逐一君に報告してる主人公が感謝の気持ちとか懺悔の言葉とかは君に届かないと考えるのもおかしいかなと。
あとTHE BLUE HEARTSの曲にもあるのですがtorch songとは失恋、片想いの曲という意味らしいので可能性はありそうですよね!


「君といた事をなくさないように なくした事をなくさないように
どれだけ離れてもここにある 君がいるからどこまでだって」

君との思い出を忘れないように、そして君が亡くなった事実を受け入れていけるように。
君がいた場所からどれだけ離れてもここに君がいるからどこまでも行けるよ。(多分当初の主人公は君のいた場所に留まり続ければ君が戻ってくると思っていた。orそこにいなければ君の事を忘れてしまうかもと恐怖していた。)

「震える足でも進めるように 今も星空が広がるように
すぐにそんな風には思えなくても 動かなきゃきっと君に会えない
会いたい 会いたい」

今も星空が広がるように、では君のいた場所しか見えていなかった僕が少しずつ自分の周りにはいくらでも道があってどこにでも進んでいける事に気づき始めているのかなと。

僕はどこにでも行ける、さあ行くぞ!とすぐには思えないけれど動かなきゃきっと君には会えないよね!早く会いたい!って感じかな?

ここで
「あら?君は亡くなってるんだから動いても君には会えないんじゃない?」
と思った人もいると思いますが、先の解釈で僕は君のようにありたいと言っていましたよね。君のように優しく強い人になるから見ていてね。と。

だから補足すると

僕はどこにでも行ける、さあ行くぞ!とすぐには思えないけれどくよくよしたままの僕じゃ恥ずかしくて君には会えないよね!早く見られても恥ずかしくない僕になって君に会いたい!ってなるんじゃないかなと。

最後の「会いたい」は前向きになってきてはいるものの本当は生きている君に会いたくてしかたないという意味かも知れませんが。

因みに君のいた場所について色々考えてみたのですが、よく大切な人が亡くなった時に使われる言葉として「心にぽっかり穴が開く。」と言った表現がありますよね。多分この穴になった部分こそ君のいた場所だったのではないかなと。


そして最後にトーチというタイトルの意味についてですね。
これは本当にめちゃくちゃ解釈が分かれると思うので私の解釈に納得いかない方もいると思いますが。
私はトーチ(火)=君との思い出として捉えました。

火は最初君のいた場所で燃えていました。
僕は君のいた場所から離れることは火から離れることと同義だと考え、そこから離れることを怖がっていました。(真っ暗闇な心の中で火から離れていくのが怖くないという人はあまりいないだろうし当然ですね。)
ここでひとつ。トーチは聖火リレーとかでも見られるように人間が火を持って歩くために作られた道具
なんですよね。
何かのきっかけがあって僕は火が自分と一緒にどこまでも行ける存在だと分かります。
そしてトーチに火をつけ自分の進みたい道をその火で照らしながら少しずつ前へ進んでいく、そういう物語なのかなと思いました。

長くなりましたが今回はこれで終わりたいと思います。
読んでくださった方、ありがとうございました!
他の方の解釈なども聞いてみたいのでコメント等ありましたらよろしくお願いします。