BUMP OF CHICKENとめうめう

BUMP OF CHICKEN 歌詞解釈とか創作、趣味についてのブログです。

BUMP OF CHICKEN 歩く幽霊 歌詞解釈

かなり久しぶりの更新になってしまいました(;-;)
今回は「友達の唄」のカップリングである「歩く幽霊」の解釈をしていきたいと思います。
この曲を初めて聴いた時、「友達の唄」を買って本当に正解だったなぁと思いました(笑)

アップテンポでノリノリな曲だ!と思っていたら歌詞が結構寂しいというか切ないというか…
でも寂しい気持ちや辛い事を明るい曲調で歌い上げる所がまたバンプらしいなと思ったりもしますね(^-^)

それではさっそく解釈の方をしていきたいと思います。



どんな具合だい まだやれそうかい 慎重に点検して 考えて
壊れたところ 直せそうなところ 壊れず残った 強いところ

どんな具合だい?まだやれそうかい
これはこの曲の主人公の自問自答でしょう。
主人公は人生において何かしらの挫折を味わったのでしょう。
「壊れてしまったところ、まだ直せそうなところ、壊れずに残った自分の心の強い部分…」
と言った具合に慎重に自分の心を点検していきます。


転んだってさ 待たないでさ 小さくなっていった背中
悔しいけど 恥じる事はない 人それぞれのどうのこうのじゃないの

自分が挫折を味わい動けなくなっている間にも、そんな事は意に介さずどんどん先に進んでいく背中。
主人公はその背中を後ろから見つめながら
「周りから引き離されるのは悔しいけれど、まあ人それぞれだし失敗したって恥ずかしい事じゃないよ。」
と自分に言い聞かせます。


ずっと聞こえるよ足音が どれほど遠くなろうとも
耳塞いで声を出せ ここにいるよって 誰に向けて

気にしないようにしていてもやっぱり周りが気になってしまう主人公。
「自分は自分」と納得させて生きていきたいのに自分の前を進んでいく足音がどれほど遠くなっても消えません。

ここにある「ここにいるよ」という歌詞は何を表しているのでしょうか…。
「僕はここにいるよ、みんな僕を置いて先に行かないで」
という事を言いたいのでしょうか。

足音がもう一人の自分(挫折を味わうことのなかった理想の自分)のものであると仮定するならば
「お前は偽物だ、本物はここにいるんだよ!」
と言っていると捉えることも出来そうですね。

主人公はどれだけ遠くなっても聞こえる足音を煩わしく思い、足音に対して耳を塞ぎ、「僕はここにいるよ!」と誰に向けて言っているのかすら分からない言葉を発しているようです。


全く問題無い 平常心さマイライフ 他所は他所 手出し口出し御無用
とか言うわりに 遙か彼方の 芝生の青さまで 気になる

ここもまた主人公の意地っ張りタイムですね。
「他人は他人、自分は自分だから手出し口出しはしないでくれ。
僕の人生は全く問題なく上手くやれているんだから。」
と周りには言っている割に本当は成功した人たちが羨ましくて仕方ないといったところでしょうか。


冷静なふりして 黙れないまま 大きくなった鏡の中
棚の上の 真っ青なハート 大きくなったら何かになれないの

「黙れないまま」の理由としては、冷静なふりをして「自分は自分」と言い聞かせてきたおかげで今まで誤魔化せていた「本当になりたかった自分への渇望」が溢れてくるのを抑えるためというのがあるのかなと思いました。
誰かに気づいてもらいたくて声を上げ続けていたという考えもあるでしょうか。

次の「棚の上の真っ青なハート」は、自分が置いてきてしまったかつての夢や展望を表しているのかな、主人公が切り離した過去の自分かもしれませんね。
どうでもいいですが、大きくなったら自然と何かになれると思っていたのに何者にもなれず宙ぶらりんになっている気持ちが最近私にもわかるようになってきました…悲しい…(笑)


誰かを呼んで叫ぶよ 同時に誰かに呼ばれたよ
悲しすぎて笑ったよ 助けてだなんて 言えやしない

ここの解釈は正直かなり悩みました。どう解釈すれば自分としてすっきりできるかなと…。
かなり迷走していますがよければ読んでくださると嬉しいです( ;∀;)

まず主人公が呼んだ「誰か」ですが、これは理想の自分、先を行く自分のことだと思います。
次に主人公を呼んだ「誰か」ですが、これは主人公が置いてきたかつての夢、過去の自分、真っ青なハートなのかなと。

「僕を置いてけぼりにして先を行くあいつに助けを求めるつもりで声を掛けたら、僕が置いて行った過去の自分から声を掛けられた。」
という状況ですね。
自分こそが援助を受けるべき存在だと思っていたのに、その後ろに自分の助けを求めている存在がいることに気づいた主人公は「助けて」だなんて言えなくなってしまいます。


頑張ったってさ 頑張ってんのさ 人それぞれのどうのこうの
恥ずかしいくらい 悔しかったから 追わなかったあの日が追いかけてくる

挫折して以来
「頑張ったってもう理想の自分に追いつけっこないよ。挫折は悔しいけど恥じることじゃないし今のままでいいんだ。」
と自分に言い聞かせてきた主人公でしたが、本当は恥ずかしいくらい悔しくて今でもまだ理想の自分になることを諦められないでいるようです。
その想いに呼応するように今まで棚の上にいた過去の夢、過去の自分が主人公を追いかけてきます。


どんな具合だい もう動けそうかい その手で触れて 確かめて
直せたところ 駄目だったところ 結局残った 脆弱なハート

「どんな具合だい もう動けそうかい
ここは過去の自分のセリフかなと思いました。もう一度夢に向かって走り出す準備はできたかい?みたいな感じでしょうか。
主人公は念入りに体と心の調子を確かめます。「結局残った脆弱なハート」は真っ青なハートと同義として捉えました。


もう一度呼んで叫ぶよ もう一度誰かに呼ばれたよ
耳塞いでも解るよ ここにいるよって はっきりと

ここでは、過去の自分と今の自分がお互いを呼び合っているシーンなのかなと感じました。
耳を塞いでも声が解るのは二人が重なって一緒に歩き始めたからでしょう。


ずっと聞こえるよ足音が いつか自分の出した音が
時を越えて届いたよ 追いついてやっと 重なるよ

最後のこの歌詞だけは理想の自分からの言葉として解釈させていただきました。
「いつか自分が辿ってきた道を、挫折や苦悩を経験した僕が追いかけてくる。やっと同じところまで来られたね。これからまた一緒に歩き出そう!」
といった感じですかね。



過去の自分と僕もしくは理想の自分と僕、という関係からの解釈はお見掛けするのですが、過去の自分と理想の自分と僕という関係からの解釈はあまりお見掛けしないのでこの解釈はマイノリティー派ですかね(笑)
まあ正確な読解力求められるものでもないからいいか~(;'∀')
久しぶりにバンプの曲についてじっくり考えられて楽しかったです。

以前コメントで
「近々活動を再開しますね~」
とか書いていたにもかかわらず、更新が遅くなってしまいすみませんでした。
これからも時間があるときには更新していきたいと思っておりますのでよろしくお願いします





友達の唄

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